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RUBICON TRAIL
Jeepの聖域・ルビコントレイル
PHOTO:松代一彦 TEXT:編集部 / 写真提供:カリフォルニア州観光局
多くの挑戦者を迎えた果てしない荒野に挑む
多くのジープユーザーにとって、一度は訪れたい地、ルビコントレイル。カルフォルニア州サクラメントから東へ約100マイル離れた位置にあり、ルーン湖とタホ湖をつなぐようにそのトレイルは存在している。
ルートが確立されているが、決して容易に通過できる道ではない。大きな岩に覆われた荒野は、来る者をこばみ続けてきた場所。そんな荒々しい道を進むために、クルマには特別なチューンナップを施さなければならない。そして、高い運動性を得たクルマだけがこの地を通過できるのだ。ラングラーに設定されるルビコンモデルは、この地に由来する。
日本からもツアーを利用して、この地を訪れることは可能だが、個人的にルビコントレイルを楽しむのは困難といえるだろう。クルマの手配など、ハードルが高い。今回、日本からこの地を訪れたのは、リンエイ代表取締役の松代一彦氏。パーツメーカーAEVのアテンドにより、ルビコントレイル走破の夢を実現した。
アメリカのAEVが各国のディーラーを招待したので、様々な国籍の仲間が集まった。州都でもあるサクラメントで落ち合い、ツアーがスタート。アメリカ大陸を横断するように走っているハイウェイ、リンカーンハイウェイを通り、ルビコントレイルのスタート地点である、ルーン湖を目指す。リンカーンハイウェイは道路網を張り巡らせた黎明期に誕生した歴史ある道で、西海岸から東海岸をつなぐ重要な幹線道路。
サクラメントを出て約1時間、ポロックパインズでハイウェイを降り、ポニーエクスプレストレイルと呼ばれる旧道に出て街中へ。
森林界の玄関口でもあるポロックパインズの街、メンバーが揃ってから最初の宿営地となった。ホテルの駐車場にルビコントレイルを走破するためにチューンナップされたクルマが並ぶ。カナダ、ドイツ、南アフリカ、日本、アメリカのメンバーが参加したが、カナダ、ドイツからはクルマを持ち込んでの参加だった。
街から北東に進むと一気に景色が変わる。そして、約2時間でルビコントレイルのスタート地点、ルーンレイクダム周辺に到着した。
最初は高低差が少ない、広い岩場で、スムーズに進んでいった。しかし、徐々に道の険しさが増す。ルビコントレイルを最初の岩場で終わりにするツアーもあるようだが、そこから先が、トレイルの醍醐味。自然の厳しさを走破するジープの性能を楽しむステージが待っている。
トレイル上にキャンプ地が設定され、決められた場所で宿営する。今回はトレイル上のキャンプ地で2晩を過ごした。熊の出没もあるので、食料品の扱いが難しい。そこで、ケータリングスタッフが同行して、食事を提供してくれた。
トレイル2日目から厳しいステージが続く。上の地図を見ても分かるように、バックアイランド湖から先の傾斜がきつくなっている。車両を確認し合い、ルートをナビゲート。ドライブシャフトを折ってしまうなど、トラブルがあっても、そこはジープを知り尽くしたメンバー。すぐに修理してしまう。同行した松代氏が驚いたのは、そんなチームワークもさることながら、みんながのんびりとツアーを楽しんでいることだった。ゴールを急がず、仲間との会話、ジープとの時間を楽しんでいる。そんな気持ちにさせてしまうのもルビコントレイルの魅力だろう。
こちらの記事は
JeepStyle2014からの記事となります。