ラングラーの新種出現

モンスターと鋼鉄の王座 異なる２つの強烈な個性

　生物学における進化論のごとく、ジープもまた誕生から70年の歴史の中でさまざまな進化を遂げ、カスタムの世界でも常に変化を続けている。そして、昨年の東京オートサロンで衝撃的なデビューを飾った「ワイルド＆モア」も、その一端を担う最重要ブランドの１つといえる。
　トレードマークである、鎧兜をまとったスカルのイメージを反映した「グリーンモンスター」は、各パーツにカーボンマテリアルを多用することによって軽量化という新しいラングラーカスタムを目指している。ボンネットには熱気排出用のダクトを採用し、冷却機能をドッキング。さらに、フロントバンパーにはスマッグフェイス（ドヤ顔）キットを装着。バンパー本体はＦＲＰ製、アッパー／フォグ／コーナーカバーはカーボン製とし、フロントノーズ先端部を大幅に軽量化することによって回頭性の向上を図っている。バンパー内部にはスチール製のインナープロテクターを装備、強度も同時に向上させている点も見逃せない。
　「アイアンスローン」のベースとなるのは、ルビコンの10周年アニバーサリーエディションで、カーボンコーナーポッドをはじめ、各所にカーボン製品を配することで妖艶な雰囲気を打ち出している。また、ロッカーレールの上をプロテクターフィルムでオブラート。そして、グリーンモンスター同様、フードにはルーバーダクトをワンオフインストールし冷却効率をアップさせている。見ためだけではなく、走りの機能を犠牲にしないようリフト量を3インチアップに抑え、オンロードの走行性も確保している。　

IRON THRONE