他ジープモデルを一挙に紹介
2014年、フィアットとクライスラーが合併し「フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)」が誕生。以来、FCA内のブランドは各国で販売網が棲み分けられているが、ジープはグローバルブランドとして展開する意向となり、そのブランド力を強化する方針が取られた。また、それぞれのブランドが車種を統合し、グループ全体でのスリム化を図ってきたが、ジープは前述の方針もあり、その影響をあまり受けることなく現在に至っている。2020年現在、北米市場ではJLラングラーを含め、全5車種をリリースしている。
CHEROKEE(チェロキー)
近未来的デザインでクロスオーバーモデルへと変身
チェロキーというと古くからのファンであれば、ボクシーなスタイルと優れたオフロード性能を併せ持っていたXJ型(1984〜2001年型)を思い浮かべるだろう。その後、本国ではチェロキーの名称は消滅し、変わりにリバティ(日本では、車名の権利の問題で、チェロキーとしてリリース)がそのポジションを継承していた。
現行型のチェロキーは、フィアット傘下となってからデビューしたモデルで、2013年の初夏(2014年型として)からデリバリーがスタート。小型FF車のダッジ・ダートのシャシーをベースとしたクロスオーバーSUVとなっている。名前こそチェロキーと冠しているものの、かつてのXJ型チェロキーやリバティとは関連性はなく、全くの新規モデルといっても良いだろう。
駆動方式は前述のベースモデルと同様にFFを基本とし、4WDモデルも設定される。日本仕様では現在、Longitude、Limited、Trailhawkの3グレードを用意。Longitudeには2.4ℓ直列4気筒マルチエア「タイガーシャーク」を、LimitedとTrailhawkにはジープ・ブランド初となるSTART&STOPシステムを搭載した2.0ℓ直列4気筒ターボ「ハリケーン」を採用。全車4WD車で電子制御式9速ATが組み合わせられている。
海外仕様では、前述のエンジンに加え、ディーゼル仕様や3.2ℓV6ペンタスター(以前の日本仕様でも採用されていた)などを搭載するモデルもある。
日本仕様は、Limitedのみレザーシートが採用されており、全てのモデルで前席パワーシートが標準となっている。また、8.4インチモニターのナビゲーションシステムも全車に標準で装備される。
2.0ℓ直4ターボ「ハリケーン」は、最高出力272ps/最大トルク40.8kgmを発揮(写真左)。日本仕様でも以前採用されていた3.2ℓV6ペンタスター(写真右)は、272ps/最大トルク32.1kgmだった。
DART
そのベースはダッジ・ダート
現行型チェロキーは、小型セダン車のダッジ・ダートがベースとなっている。そのダートは、販売不振のため2016年型で姿を消したが、ダート自体はアルファロメオ・ジュリエッタがベースである。ちなみにクライスラー200(2015〜2017年型)は、ダートの兄弟車。
text by 編集部
PHOTO:https://www.jeep.com