他ジープモデルを一挙に紹介
2014年、フィアットとクライスラーが合併し「フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)」が誕生。以来、FCA内のブランドは各国で販売網が棲み分けられているが、ジープはグローバルブランドとして展開する意向となり、そのブランド力を強化する方針が取られた。また、それぞれのブランドが車種を統合し、グループ全体でのスリム化を図ってきたが、ジープは前述の方針もあり、その影響をあまり受けることなく現在に至っている。2020年現在、北米市場ではJLラングラーを含め、全5車種をリリースしている。
COMPASS(コンパス)
ジープ史上初となるクロスオーバーSUVモデル
コンパスは、ジープ史上で初となるクロスオーバーSUVとして2006年(2007年型として)に登場。当時ラインナップされていたリバティ(日本名チェロキー)の弟分として位置付けられ、全長4.4mほどのコンパクトなサイズでデビューした。当初はラングラー(または当時のリバティ)を思わせるフェイスデザインであったが、2011年型以降の後期型はグランドチェロキー顔にマイナーチェンジして人気が飛躍した。
現行型は2代目に当たり、コンパスのデザイン違いであったパトリオット(~2017)と統合するカタチで、2017年にデビューした。デザインは、初代モデルの後期型同様にグランドチェロキーを思わせるフェイス周りを継承している。プラットフォームは、レネゲードに採用されている「スモールワイド4×4アーキテクチャー」を基本とするもので、ホイールベースを7cmほど延長。メカニズムに関しても市場によって異なるものの、レネゲード同様のモノが与えられている。
正規モデル(日本仕様)は、Sport、Longitude、Limitedの3グレードで展開。エンジンは直列4気筒2.4ℓのみで、Limitedだけが4WD仕様となっている。北米市場では、Sport、Latitude、Upland、Altitude、Limited、Trailhawk、Hige Altitudeの7グレードを展開。2種の直列4気筒2.4ℓを用意している。ちなみに、この2代目となって人気がさらに向上している状況だ。
スイッチ類をわかりやすくレイアウトし、シンプルかつ使いやすい運転席まわり。日本仕様では、SportとLongitudeにはファブリックシートを、Limitedにはレザー&メッシュクロスシートを採用。また、約70点のセーフティおよびセキュリティシステムを装備。アクティブセーフティおよびパッシブセーフティの両面から、多岐にわたるサポートを実施するなど、ドライバーに代わって被害軽減をアシストする先進テクノロジーも充実している。
日本仕様は、最高出力175ps/最大トルク23.4kgmの2.4ℓ直列4気筒マルチエアの「タイガーシャーク」を搭載。欧州では写真のマルチジェット2と呼ぶディーゼルエンジンもラインナップされている。
text by 編集部
PHOTO:https://www.jeep.com